未来の郵便局のプロトタイプデザイン「postie:」

高野いずみ

未來の郵便局のプロトタイプを考える

タイトルはPostie(ポスティー)で、
ポストと続く、繋がるというtie(タイ)を合わせたもの。

コロナ禍の中で、自分の職場やコミュニティに簡単にアクセスできなくなった。そこで今必要とされているのは、手軽に訪れられる自分の居場所ではないかと考えた。

また別に、公共施設の可能性を考えたところ、いま現在の郵便局は用がなければいかない、ただの配達所になっているのではと感じ、
価値を追加した新たな郵便局の形を作ろうと考えた。

日本各地にある郵便局はまちの風景の一つともなっている。
そのひとつひとつを変えることで、日本の風景も一変するという特性も含め、未来の郵便局のプロトタイプデザインを考えるという課題に取り組んだ。

司書箱と建築の構築

考えていくなかで、1人ひとつ自分の居場所である司書箱を持ち、司書箱から建築ができるデザインを目指すことにした。

司書箱を使う流れとして、
まず自分の箱がある郵便局へいき、自分の箱を探して箱から受け取る。
そこからその郵便局の機能を楽しんだり、コミュニケーションを取るなどする。
箱の場所の割り振りは住所別のため、自分の箱の近くには近所の人の箱があり、
近所から離れた場所でもコミュ二ケーションが取れる。

3.らせんタイプの俯瞰、展示の様子など



外観/1/50

1.カーブタイプ

敷地近くに人が落ち着けるようなスペースがないため、人が溜まれる場所を作るということを軸に考えていった。

特徴はこの曲線で、四角形や丸よりも人がたまる、落ち着ける場所が多くなると考えた。
また、隙間を使い、前を通ると職員の様子が見えるようにした。
郵便局と人との距離感を縮めるという考えもある。

また、色々な敷地や条件に対応するため、使い方も1Fが作業場、2Fは休憩室、と箱の積み方を変えることで一つ一つの固まりを自由に変えられるようにしています。

内観/受付の様子/1/50
内観/休憩所/1/50



外観/1/50

2.直線タイプ

一般的なサイズの敷地で、道路の前には商店や飲食店があり、賑わっている。買い物に疲れたら休憩でき、さらに親子連れが多い地域なため、肩を張らずに休めるところを作っていった。

特徴として、1Fから3Fにかけて箱の穴が空いているところを大きくしていき、
これに伴い階ごとの機能を変えて、一目で何階に何があるか分かるデザインにした。

1Fにはあまり穴を開けないことで隙間から見える中の様子に興味を持ってもらう。
2Fには受付と休憩場所が併設され、静かに休める場所になっている。
3Fはフリースペースで、ランダムに箱が配置され、子供が遊んだり、座ったりと自由に使え、明るい雰囲気になるようにした。

内観/1F/箱を探す様子/1/50
内観/3F休憩所/1/50


外観/1/25

3.らせんタイプ

敷地は10m×10mと小さいサイズで、人数分の箱を配置させるためらせん状にした。
周りが静かな場所のため、ゆったりと登っていけて、コミュニケーションが多くとれるような場所を考えていった。

通路には、2通りの通路があり、職員が配布物を滑車台で配る際や、車椅子の人はスロープを使い、階段は客が登っていく。
2つに導線を分けすぎないことで、通路も余裕ができ、職員と客の場所をゆるく分けることができる。

内観/1/25
内観/車椅子が通る様子/1/25
外観/箱が積み重なる様子/1/25
高野いずみ
2000年東京都生まれ。
桑沢デザイン研究所昼間部3年。

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