かわるかわる

小林司

動物を模した製品・工芸品の製造過程を、生物の発生・成長過程に置き換える(点描表現・グラフィック)

「観察」と「要素の組み合わせ」による、日常の再発見

地元、長野県の高校を卒業し、18歳で上京して桑沢デザイン研究所に入学しました。

この卒業制作は、長年自分が取り組んできた「手描き」と、桑沢での3年間で培ってきたデザイナーとしての考え方を複合させたものになります。きっかけは、3年次前期の最後の授業にアートディレクターであり、グラフィックデザイナーの岡崎智弘さんがゲストとして来られた際に、取り組まれた仕事の内容や考え方を知り、とても感銘を受けたことでした。日常にありふれ、溶け込んでしまっているものをじっくりと観察し、そこから得られた発見を別の要素と組み合わせて新しい視点から見つめ直すことを全体のテーマとしています。
また、デザインをする上で私が最も大切だと考えている「テーマやコンセプトが分かりやすく、面白さや魅力がしっかり他人に伝わるデザイン」の実践でもあります。普段とは違い、様々な方が見にきてくださるこのような場で発表をするのはとても緊張することですし、自分の意図したものや面白さが伝わるのかどうかとても不安ではありますが、私の作品を見てくださった方に少しでも残るものがあるのならば幸いです。

点描表現を最大限利用した展示

100φに切り抜いたトレーシングペーパーに直接手書きで点描をしたものを3枚用意し、それらをイラスト作成ツールの「レイヤー 機能」のように重ね合わせ、それをアクリル板で挟み下からの光源で照らしています。一枚の紙に描いただけでは表現できない微妙な明暗を表現できるよう意識しています。

展示グラフィック

展示グラフィックも今までの勉強を思い出しながら、作品のテイストにあったものを制作しました。そのもの「らしさ」を最大限演出できるようにそれぞれ制作をしています。

【参考文献】
・石原 勝敏 ,『動物発生段階図譜』, 共同出版社 , 1996
・アヒル , Wikipedia , 閲覧日 2021-01-13
・ワニ , Wikipedia , 閲覧日 2021-01-13
・カエル , Wikipedia , 閲覧日 2021-01-13
・ウシ , Wikipedia , 閲覧日 2021-01-24
・ブリ , Wikipedia , 閲覧日 2021-01-24
・平沢 達矢 ,『鳥類に至る系統における胸郭の形態進化:機能形態学と発生生物学からのアプローチ』 , 2012-5-31 , 閲覧日 2020-12-10
・動物遺伝育種学研究室 , 『鳥類における雑種の不妊と胚性致死・発育不全の研究』 , 閲覧日 2020-11-11
・鱼的成长过程图片(第1页) , 閲覧日 2021-01-09

小林司
新潟県生まれ長野県育ち
2021年桑沢デザイン研究所卒業

今までやってきたこと、桑沢で学んできたことを思い出しながら制作に取り組みました。

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