SELF PAPER CRAFT

駒村壮太

 今年の浅葉ゼミのテーマが「希望」と言うことで、希望の対義にある「絶望」とは何か、から考えを始めた。簡単に「絶望的だ。」などと、口にしてしまうが、本当に絶望を感じる状況はデジタル化が進みアナログなモノがなくなってしまった世界だと自分は考えた。そこから希望を「アナログのある未来」として定義し、卒業制作の企画を考えた。
 
 現在、日本の小学生のスマートフォンなどのタブレット端末の所有率は80%をも超えていて、私が小学生の時によく遊んでいたレゴや竹馬などアナログな遊びは、今の子供たちからして、より遠い存在になっているように感じる。

 「SELF PAPER CRAFT」は、そんな現代の子供やこれからの世代に向けた工作キットである。製作の過程で、デジタルにない「折る・曲げる・ねじる・貼る・はめる」と言った様々な加工方法を体験する事ができる。
 
 今も尚デジタル化は進み、対照的にアナログは衰退し、人々の触覚からインスピレーションが湧く感覚が失われつつあるように感じるが、この作品を通じて、少しでもデジタルにない感覚を覚え、そして発見をして、アナログなモノ価値が再認識されたより良い未来になればと思う。

撮影協力:鈴木一成

駒村壮太

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