Backstreet Lolita

井上彩夏

『Backstreet Lolita』作品全体

最後まで描き上げる力

私がイラストレーションを真剣に勉強をしようと思ったのは約2年前くらいからです。もともと絵を描くことは好きだったのですが、背景や人の全身などを描くのが苦手で、納得のいく作品を完成させたことがほとんどありませんでした。
ですが、桑沢2年次のイラストレーションの授業をきっかけに、イラストレーションについてもっと知りたい、私も一枚しっかりと描き上げられる力を身につけたいと思いそこから勉強をはじめました。
ゼミでの課題をしながら、SNSや本などでイラストレーターの方たちの作品を沢山調べたり、技法を真似して描いてみたりしていくうちに、少しずつですが描く力が身についていくのを実感し、より描くことが楽しくなりました。
今回の卒業制作でも、苦手な背景は実際に撮影した写真を元に描いたりなど、苦手だから描かない。ではなく自分なりの工夫をしながら、一枚一枚しっかりと描き上げることを大切に取り組んでいきました。

『Backstreet Lolita』各作品

違和感と共通点

『Backstreet Lolita』は、違和感と共通点をテーマにした作品です。
卒業制作で何を描いていくかを決める際、まずはじめに私はどんなものが好きなのか、興味を持っているのかを改めて考えることにしました。
考えをまとめていくうちに、ロリータファッションや人形などの可愛らしい世界観のものが好きな一方で、廃墟や路地裏の写真、オカルト的なものにも興味があるなどと、私の好きなものや興味のあるものにはあまり統一感がないことが分かりました。ですが、そのなかで唯一どんな系統でも関係なく赤色のものが好きという共通点も分かりました。
この統一感のない違和感とその中にある唯一の共通点を、うまく作品にまとめたいと考え、ロリータ服をきている少女と裏通りの雑多とした背景、6人全員に赤色のロリータ服を着せることで、違和感の中にある共通点を表現しました。

井上彩夏
埼玉県生まれ。
2021年桑沢デザイン研究所卒業。

Image View

List View

Students
Archive

Image View

List View