授業課題

井上智絵

BALANCE -呼吸とこころを調えるモビールライト-

BALANCE -呼吸と心を調えるモビールライト-
マインドフルネスの概念を背景に制作したマインドフルプロダクト

BALANCEは、普段から仕事などで色々なことに目を向けなければならず、注意が分散しがちになりうる充実した忙しさを感じている現代人に向けた製品です。
この製品では、ベストなパフォーマンスを保てていない状態を改善するきっかけをつくることができます。息を吹きかけると軸部分のライトが消灯・点灯する機能をもち、日常の中で意識的に呼吸を行うことで無意識に乱れている呼吸やこころを調えストレスの改善につながります。 近年注目されている*1マインドフルネスの概念と、その基本でもある”呼吸”に着目し制作いたしました。

BALANCEによるマインドフル体験のしくみ

心地よい”ゆらぎ”をユーザーに体験してもらう

BALANCEの造形イメージは”ゆらぎ”です。
生き物のようにゆれ動く火や、空気に溶け込んでいく煙。自然が織りなす不規則のうちに規則を感じさせる美しさは、わたしたちを惹きつけ魅了します。提案の背景であるマインドフルネスの概念をもとに、造形の実験を繰り返し現在のスタイリングに至りました。



be COM -モバイルおまもりデバイス-
おなかの赤ちゃんとコミュニケーションがとれるお守りデバイス

be COMは、妊婦さんが使用するモバイル型分娩監視装置*2です。
妊娠後期のお母さんは、おなかも大きくなって少し動くのにも一苦労。
予定日を意識するたび、陣痛や出産の不安は大きくなるものです。
でも、早く赤ちゃんに会いたい!この製品では、赤ちゃんからのアクションや母子データを記録し、家族や友人と共有することができます。赤ちゃんから「元気だよ!」の返事が聞こえるデバイスです。

be COM モバイルおまもりデバイス

クラウドを介したデータ連携で、かかりつけ医と連携が可能。遠隔でも母子をサポート。

be COMは、妊娠後期の妊婦さん(妊娠経過が順調な場合)に対して、かかりつけ医からレンタルできるモバイルデバイスです。自宅等の落ち着いた環境で、赤ちゃんの心拍と妊婦さんのおなかの張りを測ることができます。
計測データはスマートフォン、タブレットの専用アプリケーション内に送信され、クラウドを介してかかりつけ医に共有されます。自宅で検診を受けられるので、外出が困難な場合でも母子に負担をかけず遠隔で母子をサポートできます。遠隔モニタリングによるサポートは、リスクの高い妊婦さんの緊急出産の低減や、緊急搬送中に搬送先の病院が受け入れ態勢を整えやすい等のメリットがあります。

赤ちゃんの心音が聞こえる。おなかを蹴ると光る。

胎児の心拍をキャッチし、スピーカーから心音が聞こえてきます。また赤ちゃんがおなかを蹴ると、本体上部全体が一定時間光ります。
赤ちゃんからのアクションを受け取ることができるので、見えないけれど確かにそこにいることを、お母さんだけでなく家族や友人と共有ができます。

この製品は、治療や異常がある場合よりも赤ちゃんとお母さんがお互い健康な状態で使用されます。しかし、お母さんにとって陣痛や出産への不安や心配は大きなものです。be COMは母子検査が可能な通信デバイスでありながら、ユーザーにとってお守りのような付加価値を与えられるプロダクトを目指しました。



ROOL -自在なトイレットペーパーホルダ-

ROOL -自在なトイレットペーパーホルダ-
素材の特性を生かし課題解決を提案する、収納と保管が自在なトイレットペーパーホルダー

ゴムベルトの伸縮性とフレームの自重を生かしたトイレットペーパーホルダーです。棚などの収納スペースがないお手洗いでも、スマートな収納と保管が可能です。また、ペーパーの大きさや収納個数に囚われず美しい姿のまま保管ができます。
フレームが自重で下がるので、トイレットペーパーをストックしておく部分だけゴムベルトの長さを調整することができます。

左:ホルダー部は上下左右に可動するので、ペーパーを左右どちらからでも取り換えることができます。右:使用シーン

*1近年、健康経営に力をいれる多くの企業でマインドフルネスプログラムが取り入れられています。
*2分娩監視装置は、赤ちゃんの心拍数や胎動、お母さんの子宮収縮の状態をチェックする装置です。妊娠末期(妊娠36週以降)経過が順調な妊婦さんで、陣痛がない場合に検査等で使用されます。お産の際に母子状態の変化を診るためにも用いられます。

参考文献
「「マインドフルネスに基づくストレス軽減プログラム」の健康心理学への応用」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahp/21/2/21_57/_pdf

「ヤフーが取り組むマインドフルネス研修とは?」
https://project.nikkeibp.co.jp/behealth/atcl/feature/00003/031000083/

「崩壊する周産期医療を救うIT-分娩監視装置の開発から遠隔医療,そして日本版EHRの宣告展開まで-」
https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=repository_action_common_download&item_id=70176&item_no=1&attribute_id=1&file_no=1

井上智絵
宮崎県生まれ。
2021年桑沢デザイン研究所卒業

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