廻る

小川真歩

『廻る』(2021)

硬く捉えがちな環境問題を身近に感じるために

環境問題というと、目に見えづらく、実感がなかなか湧かないため、普段見聞きするニュースも、どこか他人事のように感じる人もいるかもしれません。しかし現在、2021年のコロナ禍の状況で、多くの人が目に見えない環境に意識を向け、清潔を保つことを徹底していると思います。一方、清潔を保つことは『資源を使っている』ということを忘れてはなりません。この作品は、今年だからこそ気づき、伝えられるものだと感じ制作しました。

『廻る』(2021) 写真

廻る

かつて流行のものとして着られていた服は、その時が終われば、飽きられ、人は捨てる。その飽きられた服は古着となり、次の世代へバトンが繋がる。私たちは廻る時代の中で生きている。また地球自体も廻っている。だが、自然の廻りの中で、生活を豊かにするために、私たちは手を加え、人としての廻りをつくってしまっている。本作では、服という身近なものに目を向け、古着をテーマに、持続可能な社会の廻りを見える形としてここに表現した。

展示イメージ 写真・光沢・インクジェット

多くの人に触れてもらえるために

展示構成は若い人にも馴染み深い、チェキを参考にすることで、より身近なものとして、環境問題を捉えてもらえるのではないかと考えました。ここでは店で買ったもの以外に、お下がりとしての古着、古布を使った服、長年着ていたもののリメイクをまとめて古着として扱っています。普段あまり意識することのない環境問題を、ニュースなどのメディアではなく、違った形で触れる機会を作れればと感じ制作しました。

撮影協力 
ブランド nisai
モデル  天羽舞衣 清水遥 エンペイウ 藤森美里

小川真歩
1998年生まれ。神奈川出身。
高校生の頃に写真に興味を持ち、風景などを主に撮影していました。

この作品を制作する中で、環境問題について改めて考えることができました。
また、人との繋がりが少なくなってしまった現在ですが、写真をとる中で繋がれたことは
とても充実した時間だったと感じました。

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