自然と人物を写すとき、自分の中でそのふたつに対する姿勢や視点が、どこか相通じるものがあるのではないか。
これは写真を撮る事で初めて気がついた事だ。
在学中ずっと感じていたその"相通じるもの"をもっと探ってみたいと思った。
撮影をしていく中で、身体というのは誰一人同じものではないという事。
必ずしも顔のみがその人を表す全てではなく、身体そのものが放つエネルギーや個性を写したい自分に気がついた。
自然の造形美が生み出す興味深い一端の、美しさというよりも、ささやかな面白さを優先して拾い上げている自分に気がついた。
ファインダーを通して見る世界では人間も、自然の流れの中の造形物のひとつとして捉えたい、と確かに感じた。
他人をどのように感じ、何を写したいのか。
写真を通し、自身の身体観と視点の在り方をこれからも模索していきたい。
これはその出発点でありたい。









