ROMAZI NIKKI ⸺ Haru to Pisutoru

玉木穂香

石川啄木の日記と短歌を、現代の若者に向けて再編集する

泥のような日々の底に、儚い美しさがある。
26歳でこの世を去った若き歌人、石川啄木の『ROMAZI NIKKI』を再編集した。上京後、生活苦や創作の停滞に苛まれながらも書き続けた啄木の言葉は、夢を追い、何者かになろうともがく現代の若者の心に痛いほど刺さる。本書は、1909年4月の日記に焦点を当て、その内容に呼応する短歌を『一握の砂』『悲しき玩具』から独自に選定している。写真は、啄木が現実逃避に彷徨した本郷・浅草・旧吉原・上野の、百年後の現在の姿をフィルムカメラで撮影した。本来は誰にも読まれぬようローマ字で綴られた、いわば黒歴史とも言える日記が、いまなお近代文学の傑作として読み継がれているという皮肉を踏まえ、重厚な黒のドイツ装で仕立てた。

底本・参考文献
石川啄木『ローマ字日記(ROMAZI NIKKI)』(1909年)
石川啄木『一握の砂』(1910年)
石川啄木『悲しき玩具』(1912年)

玉木穂香
岩手県出身。新卒でアートIPビジネスを手がけるスタートアップに入社。社会人経験を経て、2024年に桑沢デザイン研究所へ入学。

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