1. すれ違う言葉を可視化するエディトリアルデザイン
2. 渋谷のLGBTQ+イベントポスター
3. 現代アーティストを広告する展示
1.
チェーホフの『桜の園』は、没落していく貴族たちが破産という現実から目を背け、無意味なおしゃべりや過去の記憶へと逃避し続ける戯曲である。
本作では、主要人物だけでも12人にのぼる登場人物の多さに着目し、人物一覧を参照しながら読む構造を採用した。本文上部には、その場面で舞台上に存在する人物を示すことで、多くの登場人物の中で「誰がいるのか」「誰が発話しているのか」を把握しやすくしている。また、台詞を紙面上に塊として配置することで、会話の噛み合わなさや一方的で饒舌な発話を可視化し、舞台空間を想起させることを試みた。
底本:「桜の園・三人姉妹」新潮文庫、新潮社
2.
代々木公園でピクニックをしながら、LGBTQ+の権利とひとの繋がりの豊かさを祝福する、もう一つのプライドを想定して制作した。
画鋲と輪ゴムを用い、個として在りながら緩やかにつながる人々が、野原に並ぶ風景を表現している。違いを前提にしながら、自然に対話や議論が広がる可能性を視覚化した。
3.
本校卒業生で現代アーティストのHARUNA SHIKATAをテーマに、コラボレーションを通して新たな表現とコミュニケーションを探究。成果発表として、企画展示「歳歳—SAISAI」を2026年2月15日から23日までの9日間、MUSTARD™ HOTEL SHIMOKITAZAWAにて開催した。
自身はポスターやDMなどの告知物、レコードジャケットを模した展示物の制作を主に担当した。レコードジャケットの重なりから時間の蓄積や彼女の制作過程を想起させる展示とし、会場であるMUSTARD™ HOTELがレコード文化を特徴の一つとしている点とも呼応させながら、形状や展示方法を設計した。アーティストの思考や内面を伝えるため、グラフィックとタイポグラフィを通してさまざまな表現を探究した。
メンバー:加藤光華、鹿野あいか、鈴木彩恵、松本大地
課題協力:HARUNA SHIKATA
会場協力:MUSTARD™ HOTEL SHIMOKITAZAWA
印刷加工協力:株式会社ショウエイ
サポート: 丸山廉太郎、山本泰千
撮影協力:山本泰千
企画:VD2Aアドバタイジングクラス
指導教員:髙谷廉



