渦 ・ 価値と関係性の新たな循環を生み出す建築
人が自然と滞留するこの敷地の性質と、かつて川が流れていた土地の記憶を「渦」として捉え、人や価値が引き込まれ、混ざり合い、再び都市へ還していく場を構想した。 現代の商業は、貨幣や効率を基準に、目先の利益や情報の模倣を前提とした均質な風景を生み出してきた。しかし、その均一さが本当に商業の豊かさなのかを問い直したい。 本計画では、商店街と住宅街をやわらかく接続し、お金ではなく自分の物差しで交わす物々交換を通して、関わりや滞在の中から本質を見つめ直す文化発信の場として、奥渋に新しい商業のあり方を提案する。水が合流し、再び流れ出していくように、ここで生まれた価値は都市へと還り、日常の中で循環していく。そのような、都市の中の小さな渦となることを目指している。



