父の背中を見て育った。
考え方、姿勢、何気ない振る舞い。
それらはいつの間にか、自分の中に価値観として刻まれていった。
学生としての時間が終わろうとしている。
これまでの価値観を携えて、社会へと踏み出し、自立する。
でも、狭間で揺れている自分に気づく。
その狭間にいる今、父を見つめ、自分自身と照らし合わせながら、
自分らしい価値基準を探している。
父の手と自分の手を並べた。
父のように、生き方を刻んでいける手に。
迷いながらも、確かなものを形にしていける手に。
この手で、これからを築いていく。
