何もない空間
高層ビルが多いエリアで光と影のコントラストを生み出すことで、自然の要素を感じさせ、都市の喧騒から解放され
る空間を目指した。住居と商業の箱の繋がりを生かし、光と影を演出する。
人々の繋がりが希薄になりがちな現代において、他者を認識し共に自分を認識する空間を提供し、人々の繋がりを求
めたいと考える。
その為に、商業空間では様々なイベントや展示が開催されることで、人々が自然と集まり交流が行われる空間を目指
す。また、住居と商業を完全に分けつつ、ガラスやトップライトを使って、視界を不規則に開ける事により、空間の中
で予測できない変化や新しい関係性、視覚的な興奮などを生み出し、緊張感もありながら安心感もある非日常の新しい
体験を提供する。
建築は空間を提供するものであるが、空間の意味や価値は人によって見出されると考える。人がどう過ごしどう感じ
るかで建築の存在意義を生みだして欲しい。建築物はただの箱に過ぎないが、人が存在することに意味を持つ箱になる
ことを目指す。
