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廃棄になる木材を活用したパーテーション
木の欠点を魅力に捉え直し、床に座る生活の心地よさを再発見するためのパーテーション。自分自身と向き合う静かな時間を提案する。
通常、節がある木材は強度が弱く、見た目の理由から用途が限られ、多くは 薪として廃棄 されてしまう。しかし、節は 木が生きてきた証 でもある。そこで私は、 木材の“欠点”をポジティブに捉え直し、節を抜き取ることで向こう側との境界を緩やかに繋ぐ“通り道”とする ことを考えた。
自分と向き合う時間をつくるためのエレメントとして、床座の暮らしの提案を取り入れた。
日本では古来より、靴を脱ぎ、床に直接座る生活文化がある。地面に身体が触れることで安心感を得られ、リラックスして自分と向き合う時間 を作ることができる。
このパーテーションは、 床に座ったときにちょうど木漏れ日のような光に包まれるよう設計した。
高さは1mで床座に最適な高さに。使用時の最大幅は約2mになり、大人一人が横になったときに全身が覆えるサイズに設定。従来のパーテーションにはない抜けにより、完全に視界を遮断することがないため、閉塞感を与えない。
自由に形を変えられるのも特徴。波型に設置すれば柔らかい動きのある仕切りになり、囲むように設置すれば よりプライベートな空間にと用途に応じて、さまざまなシーンで活用できる。
上下のキャップ は、板の保護とともに、使用時に床を傷つけないクッションの役割も果たしている。持ち運ぶ際にはバンドを使用し丸めて収納が可能。
