綴じ方と紙の色で表現する物語の対比
異なる視点から同じ物語を語る坂口安吾の短編「戦争と一人の女」とその続編「続戦争と一人の女」を軸に、坂口安吾の作品を男女の視点でまとめた。
一見すると二冊は同じつくりだが、表紙を開くと綴じ方は異なり、本文用紙は同じ銘柄の違う色番の紙である。「同じ」部分と「異なる」部分を組み合わせ、似て非なる二冊を制作した。本文には、韓国語の明朝体である漢字と、水平比率が調整された黎ミンの仮名を合わせた合成フォントを使用した。文字組は綴じ方に合わせてのど幅を狭く調整した。
