BALCONY scape

稲垣歩

バルコニーのリノベーション

“奥渋谷“ 宇田川町、神山町、富ヶ谷周辺のエリアで、渋谷と比べ、落ち着いた雰囲気で通称“オクシブ“と呼ばれている。オクシブには、カフェやレストラン、雑貨屋などが多く立ち並び、高級住宅街のエリアも存在する。
そんなオクシブの商店街を散策している時に、通りは賑わいがあり、多種多様な店が立ち並ぶ中に、ひとつの集合住宅を見つけた。その建物を注目して見てみると、閉め切られた窓、全て同じ作りの殺風景なバルコニーが目に入った。そこには、「人の生活」の気配がまるで無かった。集合住宅のバルコニーとは、通常全てが同じつくりで設計されているが、それこそが殺風景な景色を生み出しているのでは、と考えた。

そこで、集合住宅のバルコニーをリデザインすることで、バルコニーでの新たな過ごし方を提案する。
この作品では、それぞれのバルコニーにテーマを与え、そのテーマに沿ったバルコニーをリデザインしている。バルコニーをリデザインすることで住人の生活の場をバルコニーまで広げ、生活の一部が外に出てくるようにした。バルコニーが変わることで、住人にとってバルコニーが特別な場所になったり、バルコニーを通じて隣人同士で会話が生まれたり、住人とオクシブを訪れた人同志の交流が生まれる。
また、それぞれが違うデザインのバルコニーにより、集合住宅のファサードが変化することで殺風景さが改善され、オクシブの街の景観が今より、より豊かなものになることを願う。

稲垣歩

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