茶の湯を都市化させ、新たな交流へ
現代の神山町はオフィスビル、老舗の商店、カフェなどの建物が陳列しており、景観は直線的で殺風景、何もない煩悩な町である。しかし俯瞰的に見ると渋谷駅付近の繁華街と富ヶ谷の住宅街を継なぐ中間層にあり、人や街並みなどは曖昧な雰囲気を醸し出している。また明治時代には神山町と松濤付近では茶畑が盛んであった。そんな背景から茶の湯(露地空間から茶室まで)を介して亭主と客の「招く」「招かれる」関係性や日本空間の特性でもある「虚(ウツ)空間」。という可変性を混在させることによって「人と人」「人と自然」「人と間」の交流が生まれる1つ庭・庭園のような建物を神山町に提案する。
