目的もわからないまま
もどかしい世の中を彷徨い続けた
微かな声が私を呼び
気づけばそこは見知らぬ場所で
穢れとはかけ離れた彼等に抱かれていた
こんなにも無垢なもの達が
残っていたことに安堵し
澱む記憶が白く、柔らかくなった時
西陽が「またね」と手を振った
どうかそのまま
わからないまま

谷口嵩麿
目的もわからないまま
もどかしい世の中を彷徨い続けた
微かな声が私を呼び
気づけばそこは見知らぬ場所で
穢れとはかけ離れた彼等に抱かれていた
こんなにも無垢なもの達が
残っていたことに安堵し
澱む記憶が白く、柔らかくなった時
西陽が「またね」と手を振った
どうかそのまま
わからないまま
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