
今も変わらず評価され続ける、アートを応用した住まいのデザイン
私のプロジェクトは「Artistic Houses」アートな家たちです。
卒業制作ではなにか「住まい」に関する制作をしたいと思っていた私は、元々ピエト・モンドリアンの作品に興味があり、ゼミの授業で詳しく調べているうちにアートを住宅に応用する事を考え始めました。
モンドリアンが生み出した「普遍的な美」という理念を使う事で新しく、かつ流行に左右されない住宅が提案できるのではないかと思いました。
それに加えて、ワシリー・カンディンスキーや岡本太郎など、世界的にも有名なアート作品を住宅として応用することによって流行り廃りのない、だけどどこか新しくて面白い「住む」環境を提案します。
自分で設計図を引くのではなく他人の作品を応用し、絵を描くように空間を作り上げていくことで、自分でも思ってもみなかった空間ができ、概念に縛られない自由で面白い住まいの提案ができました。

ピエト・モンドリアンの集合住宅
4つの面で縮尺を変えることで、同じ絵でも1/100の縮尺では一軒の家に見えたり、1/30では一つの面を一軒と見て、ひとマスが棚のように見えたり、最初から図面を描いて設計していないからこその自由な見方ができるようにしました。
モンドリアンの家は水平垂直なので暮らしやすく、その中で地面や壁が面白いところに出てくることで、暮らしやすさの中に面白さが加わった住まいの提案です。



ワシリー・カンディンスキーのシェアハウス
モンドリアンの家のように水平垂直で生活がしやすい箇所もありつつ、斜めの線や曲線、丸が入ってくることによって、どこか普通の住宅にはない無重力感、宇宙空間のようなワクワクを感じさせてくれる空間になっています。
シェアハウスという設定で、個人の部屋はカプセルホテルのように丸の中になっています。
大きな丸では集まってご飯を食べたり映画を観たり、普通とは違った少し刺激のあるシェアハウス生活ができる住まいの提案です。


岡本太郎のアパート
岡本太郎の家は曲線や斜めが非常に多い住宅で、モンドリアンの家などに比べると少し住みづらいかもしれませんが、アスレチックのようなわくわくと楽しさを感じられます。
また、曲線の出を長くしたり短くしたりすることで隣家との仕切りの壁になったり、階段になったり家具になったりという、床壁天井の概念に縛られない、不思議で刺激的な住まいの提案です。
