


新競技の提案とそのためのモビリティデザイン
プロダクトデザイン専攻に進み好きだったモビリティのデザインに時間をかけてきました。インターンなどで学んだモビリティの面白みである人が乗って完成する形と、機能と造形美を兼ね備えたデザインについて考えこの卒業制作に臨みました。私は卒業制作で渋谷、原宿を舞台にモビリティのデザインをしたいと考え、今回3年間通った渋谷の街に坂や路地が多い特徴に目を付け、それを生かしたレースの提案とそのレースのための競技車両を考えました。
レース設定
今回の提案はレースを設定して専用のモビリティのデザインを考えるため、コースを設定し実際にどのような道をどう走るのかを構想しながらデザインしていきました。
今回は渋谷スクランブル交差点をスタートしセンター街を抜け最後に道玄坂を下る1周2.6kmの周回コースを設定し、このコースを一度に4チームで3周するタイムを競うレースを考えました。このレースではマシンを操る技術とブレーキと下り坂で充電されるバッテリーの残量をどう使うかの頭脳戦も見所になっています




前輪のモーター駆動のこのモビリティは立ち乗りで後輪に動力はありません。そのため今までにない挙動のマシンをコントロールする必要があるため、この大きなデッキをデザインしました。前後左右の跳ね上げにより効果的に全身の荷重をかけてコントロールすることができます。また、電動の面白さとしてバッテリー残量の使い方で勝敗を分けるのですが、バッテリーゲージを視覚的にわかるように配置することで観客からでもバッテリー残量がわかるようにデザインしました。またバッテリーのオーバーヒート対策として、左右フレーム内部のバッテリーを一部露出させ空気で冷やす構造(ラジエーターを参考)を付け、デザインの動きを与えるとともに機能を両立しました。フロントライトはデザインの自由が効くパーツだったので、アクリルLEDを採用してカバーから生えた、浮いた様なデザインで新規性のあるデザインにしました。


