下北沢inspire

佐古汐里

消えゆく街の「カイタイ」記録

下北沢の街を歩くと、空き地が数多くあることに気がつくと思います。実は、それらは2028年に完成予定の「補助54号線」という計画道路の予定地なのです。これから更に建物が壊され、フェンスに囲まれた、人が入ることのできない空き地が増えていくでしょう。下北沢の街が、そうした「廃空間」だらけになってしまっては、人々の街への関心は低くなり、街が死んでいってしまうのではないかと不安になりました。下北沢を訪れる人たちが、ここが道路になってしまうということを自分ごとで感じて、みんなで今後を考えられるような空気を作りたい。そこで、10年かけて街を徐々に解体していく、新しい建物の解体方法「カイタイ」を提案します。この作品では、街に大きな変化が訪れる時でも、人々が日々街で繰り広げるヒューマンスケールの物語が繋がって、シモキタらしくカイタイされていく様子を描きました。

佐古汐里
大阪市立工芸高校ビジュアルデザイン科を卒業後、桑沢でスペースデザインを学ぶ。趣味はタルト作り。好きな食べ物はもずく酢。

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