堀内菜々
地獄極楽を観光地として見立てたアンテナショップ「あのよ巡り」。地獄極楽は、現世に生きる私たちにとって両極にある存在です。そんな遠い存在を私たちが身近に、そして楽しく鑑賞できる方法として考えついたのがこのアンテナショップです。世界観作りの軸として、三尺三寸箸という仏教説話を用いました。1メートルを超える長い箸を使って料理を食べるというお話です。料理も使う箸も同じ条件なのにうまく助け合って食べる極楽と、競い合って食べられない地獄。このお話を目にして、地獄も極楽も心持ちによるものだと感じました。そのため、地獄極楽のどちらかが良くどちらが悪いといったような善悪がつかないような作品作りを心がけました。
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