ISHINIWA HOUSE 石庭の家

下奥悦子

世田谷の北沢川緑道の一角に、自然の素材を形にしたジュエリーという小さな彫刻と、
1杯の珈琲をツールとして、夫婦が営むアトリエ住宅を提案。
私自身がジュエリーを制作することを仕事としながら、展示方法など日頃感じている違和感についても反映することを試みた。
装飾品としてジュエリーは扱われるが、本来自然を素材とする身近なモノ。
華美な空間に陳列されるより、自宅の庭に招き入れたような素朴な空間が、
モノの居場所として適しているのではないかと考えた。
そのため展示空間である、玄関と広いたたきを土間にし、自然を喚起する空間に設え、
素材のルーツでもある石を、人も腰掛けられる低い展示のエレメントとし、
人とモノ、双方の身体性を考慮した。
住宅の中心に設えた石庭を、住人は日頃、内庭として暮らし、
店が開く日は、敷地の右手にある珈琲店の香りと共に、緑道の新しい居場所として開かれる。

下奥悦子
東京都生まれ
simoe Jewelry designer

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