境界を揺蕩う波の位相

中村彩乃

周辺環境を取り込んだ「新しい”奥渋”」の建築

敷地は、渋谷駅から東急本店を通って富ヶ谷方面へと抜ける、いわゆる“奥渋”のメインストリートにある。
北側に接する渋谷らしい商業地と高級住宅地の狭間の、一筋の近隣商業地域となる場所である。この敷地に“奥渋”の街の
魅力をもっと高めた建築をつくりたいと考えた。
 商業と住居、にぎわいとプライバシーという対照的な2つのエリアは、緑豊かな吹抜け空間を境界として挟んで立つ。
そして2つのエリアは、境界である吹抜け空間に対し、波のような曲線でお互いの領域へと出入りし、間に挟まる緑化された
スクリーンの重なり具合で、微妙な距離感の違いや佇まいをつくりながらも、潤いのある一体的な空間をつくり出す。

中村彩乃
ビルが好きです

Image View

List View

Students
Archive

Image View

List View