浮氷 -うきこほり-

齋藤日菜

日本酒を嗜むための日本酒ロック専用の酒器

「日本酒を飲む人」には、どのようなイメージがありますか?学生や20代が飲むには渋く、伝統的な印象があり男性向けな印象が強いと思います。
昨今、酎ハイの普及により日本酒文化が薄れ、若者の日本酒離れが深刻化しています。日本酒はお米から作られることから、香りは優しく、どの料理にも合いやすい。数ある魅力に気づいてほしい。その思いから、このプロダクトを提案します。

本来日本酒は氷を入れて飲む(通称ロック)ものではありませんが、ロックにすることでアルコール度数や独特な風味を抑え、若者向けの日本酒になると考えました。
この酒器は下部で製氷を行います。あとは日本酒を注いで楽しむだけ。構造によって、下部で作った氷はしばらくすると浮かんできます。凍らせるための準備や時間を省くため、居酒屋などのお店で提供することを想定しています。

日本酒ロック邪道だと言われることも多いですが、実は日本酒は古くから楽しまれている飲み方で、奈良時代に書かれた歴史書にはすでに日本酒に氷を入れていたという記述が残っています。お話を伺った豊島屋酒造では、日本酒ロック向けのお酒が既に売られていました。

お酒というのは嗜好品で、楽しみ方は自由なものです。日本酒という、日本ならではの文化を繋ぐひとつのツールになれたら嬉しいです。

齋藤日菜

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