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渡邊花美

ゆとりとは、全てを受け入れるものであり、何もとどめることができないものである。

服作りとは何か、の前に纏うとは何か、ということを考えたい。
私がこのゼミに向き合う上で根底にあった思いだ。

人間にとって纏うという行為は必要不可欠である。よって布という媒体は人間にとても身近なものといってよい。この二つの間にあり共通点でもあるものは、ゆとりである。それについて考えた時、人間は初めて纏うということを達成するのだ。

学生らしく、ありのままに布を動かし、ある意味で言えばなんの不安要素も持たずに作り上げる。これが学生に許された、または望まれた形なのかもしれない。
学生生活の中で常に考えた、なぜファッションデザインが必要なのか、という問いは纏うという行為について考えることと繋がる。この作品は、それを模索した結果である。だから、問いについての答えはまだ出ていない。従って、この作品の価値も分からない。しかし、それが自分一人にとってはどんな価値があったかについては答えを出すことができる。私が唯一得たものだ。この作品はこれからに向けたきっかけとなる。

渡邊花美

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