ある朝

菊川紗英

透明なコップに牛乳をそそぐ
それをテーブルにおく
と、もう忘れてしまった

肘にぶつかった
冷たいコップに気付いた時には
白色はとくとく
机をつたって 
イスをつたって
つま先から膝の間
水平に 広がっている

生活空間において、ものの高さはある程度決まっている。座りやすいイスの高さ、使いやすい机の高さ。規定された高さのなかに、突如何にも適応しない高さが現れる。それに伴う生活の変化を想像して欲しい。

菊川紗英

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